介護福祉士国家試験対策9日目
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問題
c.社会の理解
第36回 2024年1月28日
💡 地域福祉において、19世紀後半に始まった、貧困地域に住み込んで実態調査を行いながら住民への教育や生活上の援助を行ったものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 世界保健機関(WHO)
- 福祉事務所
- 地域包括支援センター
- 生活協同組合
- セツルメント
正解
正答は5
解説
1✖︎
「世界保健機関(WHO)」は、1948年に設立され、国連システムの中にあって保健について指示を与え、調整する機関である。WHOは、グローバルな保健問題についてリーダーシップを発揮し、健康に関する研究課題を作成し、規範や基準を設定する役割を持つ。また、証拠に基づく政策選択肢を明確にし、加盟国へ技術的支援を行い、健康志向を監視、評価する。
2✖︎
「福祉事務所」とは、社会福祉法第14条に規定されている「福祉に関する事務所」をいい、福祉六法(生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法及び知的障害者福祉法)に定める援護、育成又は更生の措置に関する事務を司る第一線の社会福祉行政機関です。都道府県及び市(特別区を含む。)は設置が義務付けられており、町村は任意で設置することができる。
1993年(平成5年)4月には、老人及び身体障害者福祉分野で、2003年(平成15年)4月には、知的障害者福祉分野で、それぞれ施設入所措置事務等が都道府県から町村へ移譲されたことから、都道府県福祉事務所では、従来の福祉六法から生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法の三法を所管することとなった。
3✖︎
「地域包括支援センター」とは、市町村が設置主体となり、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等を配置して、3職種のチームアプローチにより、住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設である。(介護保険法第115条の46第1項)
主な業務は、介護予防支援及び包括的支援事業(①介護予防ケアマネジメント業務、②総合相談支援業務、③権利擁護業務、④包括的・継続的ケアマネジメント支援業務)で、制度横断的な連携ネットワークを構築して実施する。
4✖︎
「生活協同組合」とは、正式には消費生活協同組合(生協)のことで、消費生活協同組合法(昭和23年法律第200号)に基づいて設立された法人で、数ある「協同組合」の一つである。一人ひとりがお金(出資金)を出し合い、みんなで利用、運営しながらくらしを向上させていく、消費者自身の組織である。
5○
「セツルメント」とは、地域の 中に拠点となる施設を設置し、従事者もその地域に定住し、地域 住民の隣人となって、人々の生活困難の物質的精神的救済を行っ て、地域全体の生活向上を目指していく活動(運動)のことである。
補足
『隣保館』
「隣保館(りんぽかん)」とは、貧困・教育・差別・環境問題などにより世間一般と比較して劣悪な問題を抱えるとされる地域において、その対策を講ずる事の出来る専門知識を持つ者が常駐し、地域住人に対して適切な援助を行う社会福祉施設。
『トインビーホール(イギリス・ロンドン)』1884年
もともとセツルメント運動は19世紀のイギリスで貧困が課題となっている地域に中流階級のボランティアなどが移り住み、住民と共に生活改善を行なっていた。そのような中、アーノルド・トインビーがセツルメント運動の拠点として施設を作ろうと試みたが、志半ばで病により命を落としてしまった。その意志を引き継いだバーネット夫妻の手によって、彼の名前に由来した「トインビーホール」が1884年に世界最初のセツルメント拠点(日本でいう隣保館)としてロンドンに設立された。
